2007年2月15日 Planet Space社の宇宙船開発構想とは?

 

アメリカ・シカゴに拠点を持つPlanet Space社は、もともとAnsari X PRIZEコンペに参加してサブオービタル宇宙船を開発してきたCanadian Arrow社が2005年にインド出身の実業家、Kathuria氏と組んで結成された会社です。同社では現在、サブ・オービタル飛行・オービタル飛行に同時に使用できる有人宇宙船「Silver Dart」を開発しており、特にオービタル用Silver Dart開発にはNASAも協力を表明するなど、その活動が活発化してきています。

Silver Dartサブ・オービタル版(左)とオービタル版(space.comより)

   
   
同社の掲げる構想ですが:
  ●NASAがかつて開発してきたX24Bという実験機をベースにSilver Dart宇宙船の初試験飛行を2009年12月までに達成する。
  ●最終的に8人乗りのSilver Dart宇宙船を5機開発し、サブオービタル・オービタル飛行のどちらにも対応できるサービスを検討している。
  ●オービタル飛行にはロシア開発のソユーズ打上ロケットを改造したNOVAロケットを使用、サブオービタル飛行には独自に開発する打上ロケットを使用する。
  ●サブオービタル飛行は単なる遊覧宇宙飛行ではなく、地球2地点間飛行を目標とする。具体的にはニューヨーク・パリ間(ジェット機で約8時間)を20分で結ぶ輸送システムを構想。
   
   

同社の開発構想は「サブオービタル宇宙船・オービタル宇宙船の両方に使用できる宇宙船を同時に開発する」、「サブオービタル飛行は明確に2地点間飛行を目標にする」という点で大変ユニークです。技術的詳細が公表されていないので、サブオービタル・オービタル宇宙船を同時に開発することの現実性(ターゲットとなる速度がかなり違い、特に大気圏突入時の熱防御システム装備要求がまったく異なる点など)や、具体的な計画の進展などは不明ですが、最近非常に話題を集め始めていますので今後の進展に注目していきたいと思います。

五月女